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infected dream

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空想する秋の夜

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 90年代半ばだと思う。ロンドンのカムデンタウンのマーケットで買ったアンティークのランプシェード。真鍮でどっしりとしていて、多分職人さんかなんかが手元を照らすためのものではないかと思う。電球のソケットはなく、ただの飾りでしかなかった。
 布巻きの電線と、茶色のソケット、そしてコンセントを手に入れて結線。柔らかい光。電球は、もっと暗いものを用意したいな。

 前のオーナーの元で、最後にこのランプに灯りが灯った時、なにを照らしていたのだろう。そんなことを空想する秋の夜。
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by kkkr | 2012-09-25 23:34 | 日常の中の特別

ゆらゆらと


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ひとつ、ひとつのものは、それぞれに、そのものでしかない。
しかし、人は、そのひとつひとつのエレメントを、システム化して、全く違った価値のあるものを生み出す。

建築家は、木、石、金属、ガラス、プラスチック....それぞれを組み合わせることで、建築物をクリエイトする。プログラマーは、ちいさなプログラムを、組み合わせて、今や、アプリと呼ばれるようなさまざまな働きをするものを生み出す。コックは、あらゆる食材の組み合わせで、人の食物へと変える。
 音楽家は?
ひとつひとつの音は、その音そのものでしかない。そのひとつひとつを、連ねたり、重ねたり、繰り返したりすることで、音楽、物語が生まれる。そうして、聞いたものは、聞かせたものは、その物語に心を震わせる。

 人だけに与えられた才能であり、性(さが)や使命でもあり、喜びは、組み合わせること。繋げること、積み重ねること。何か別の新しい価値を生み出し、共有し、感動することなのかな。

....などと、当たり前のこと...を、ゆらゆらと思い巡らせる、今宵です。

ああ、朝のゆらゆら帝国リハ@fujirock 気持よかったな。
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by kkkr | 2012-09-18 01:45 | 日常の中の特別

Some small hope

1. Some Small Hope by Keiji Matsui and Naoko Hamasaki ( Cover/Virginia astley with David Sylvian) 5.32

 先週のことになりますが、9月8日、浜崎なおこさんの下北沢clubQUEdでのアコースティックライブにゲストで呼んで頂きました。

 彼女とは、僕がOwl、彼女がレプリカというバンドをやっていた頃に、知り合ったのですが、その時、例えるなら、ジャニスジョプリンのようなエモーションを持ち合わせた、ボーカリストだと衝撃を受けたのを覚えています。

 長い年月を経て、何度か、お互いのライブに足を運んだりしていたのだけれど、競演したのはこれが初めて。彼女は、根っからのボーカリストで、楽器を弾きながら歌うということにまだしっくりといっていないようで、ステージで見る堂々とした彼女とは、違ってとても繊細なのでした。僕などは、楽器を持たないと、おどおどしてしまうのと同じなのでしょう。解る気がします。

 しかし、当日のライブでは、そんなことはどこへやら。彼女はやはり堂々とステージに存在し、伸びやかに歌うのでした。腹が据わった人というのは、こういう人なんでしょう。

 さて、ここに上げた歌は、彼女の希望のカバー曲。バージニアアストレイという人のsome small hopeという曲。86年に、デビッドシルビアンが、デュエットした曲です。僕も、この曲が好きで、何年ぶりかに、聞いてあの頃を思い出しながら、音をとったのですが、簡単な曲のように思うも、案外、譜割やコード進行も、微妙な違いで、曲の流れが創られていて、興味深い曲でした。

 リハーサルで、とった最後のテイクが、所々危うくもありながら、お互いをリスペクトしつつ、違った場所で、違った環境で、音楽をやり続けて来たもの同士の響きがあるのかななどと、思うところです。自画自賛かもしれませんが... 。

ダウンロードも出来るので、気に入った方は、ダウンロードして聞いて下さい。

最後になりますが、足を運んで下さった方々に感謝。
そして、Queのスタッフ、他のアーティストの方々に感謝します。
そう、沖野俊太郎さんの曲かっこよかった。どこか違った場所で、また見たいですね。

 
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by kkkr | 2012-09-15 22:01 | 音楽

東日本大震災メモリーズ

北本朝展(国立情報学研究所)さんによる、震災の記憶を振り返るための「静かに動く年表」、
それが311メモリーズの音楽を担当させて戴きました。

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『2011年3月11日を忘れないために、
私たちはどうすればいいでしょうか?
あれほど衝撃的だった震災の記憶も、日々の生活の中で、
徐々に風化していくことは避けられません。
そんな震災の記憶を振り返るための「静かに動く年表」、
それが311メモリーズ(東日本大震災メモリーズ)です。』


企画・データベース構築
北本朝展(国立情報学研究所)

UIデザイン・プログラミング
緒方壽人(ON THE FLY Inc.)

音楽 
松井敬治

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 あれから、1年と半年が過ぎました。長い春と夏、そして秋冬を越し、2012年を迎え、そしてまた夏が終わろうとしています。
 東京に暮らしている僕にとってさえ、あの日を境にして、僕から見える世界は、全く様相を変えました。あの頃の記憶をたぐるには、一日一日が、重く長く、どの出来事がどの日だったのかは、混沌としています。このサイトを眺めることで、その中の、いくつかがまた繋がることもあります。また、僕の内側から見ていたあの時の日本とは別に、外の世界、ニュースとなった出来事が並列に流れ今知る事も多くあります。そのひとつひとつの出来事にもそれぞれに、人生があり、そして今も、それぞれの今が、現れては消えてゆく。まさしく諸行無常を、このサイトは表現しているかのようでもあります。

 話はそれますが、記憶というものは、すこしずつどこかへ消えてしまいますが、自分の意思とは別にどこかの隅っこ隠れていて、ある日ひょっこりと出て来ることがあります。言葉に出来なくとも、その肌触りや、匂い、なんとも言えない感覚が蘇ることがあります。文字にすることの出来る記憶は数少なくなるけれど、そういう感覚のような記憶は体に染み入っているのかもしれません。他界した友人や親類を思う時、そういう感覚を、心の中に生きていている、と表現するのかもしれないですね。

 最後に、この曲について。3.11の直後に、ピアノに向かい、ただ心に浮かぶ音をピアノに写し取ったものです。メモのつもりでしたので、録音もマイクを適当に立てただけ。演奏も、なんとなく頼りなげで、危うい。ですが、その後、練習して弾き直してみたのですが、あの空気を再び録ることは出来ませんでした。僕が、あの瞬間に何を思っていたかは、もう思い出せませんが、あの春の桜を思い出します。これがあの時の自分の真実のように感じます。

 今も悲しみの中にいる人のことを思う時、その悲しみは時間が経てども、決して癒えることのないものだと思いますが、少しづつでも、安らぎが広がり悲しみを包むことを、ただ、祈るばかりです。

         2012年9月11日 松井敬治
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by kkkr | 2012-09-12 00:45 | 日常の中の特別

CD BOOK "Flight”

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先週末になってしまいますが、福田寛(Kan Fukuda)さんの展覧会の最終日に行って来ました。
彼のハンドメイドの絵本を記念しての展覧会。
原画と、新たに描かれた絵。

展覧会の準備をしていた時のエピソード。
カフェに併設されているギャラリーは、お母さんに連れられた子供達がたくさん訪れる。
数点の作品を飾っている時、訪れた坊や。絵に興味津々だけれど、黙っている。福田さんが、席をはずし、しばらくして帰って来たら、その坊やは、そこにあった、脚立の上のほうにちょこんと座って、絵と同じ目線で、膝の上に肘を立て、あごをのせて絵に見入っていたそうです。大人顔負けの、評論家のような顔をして。

さて、福田さんと、計画して2年を越える月日を経て、ようやく、絵本とCDがほぼ出来上がろうとしています。本の方は、印刷に出す前の段階。印刷が上がってくると、製本を手作りで行います。音は、あとマスタリングをして、プレスへ発注すれば良いところまで。あいにく、仕事が立て込んでいて、マスタリング作業に入れないのが、残念ですが。

あと、もう少しです。出来上がったら、本当に嬉しいだろうな。
是非、手にとって下さいね。

(写真、右/福田寛さん。左/筆者。シャツのしわがが気になりますが...。)
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by kkkr | 2012-09-11 03:34 | 音楽