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infected dream

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晩夏の風と昼寝と...


 
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大阪でのライブを終え、都合でメンバーの1日遅れで帰ってきました。新幹線で帰ることもできたんだけれど、車で帰ったメンバーのことを考えると、僕もやはり8時間かけてバスで帰った。久々のバスは、前に乗った快適ひとりリクライニングではなかった。前に座った、ビジュアル系ファンらしき女、遅れてきて、座るなり真っ黒のアイシャドーを落とし、コンタクトを外し、パンをほおばり、シャカシャカと音をたてるイヤーフォンを耳に突っ込み、リクライニングを目一杯までお下げになられた。お陰で、かなり辛いハイウェイバスツアーになった。写真は、もう少しで解放される寸前の首都高を走るバスからの東京の朝。

 大阪のイベントは、いいイベントだったなあ。バンドも、場所も、お客さんの雰囲気もよかった。が、僕自身は、100%ではなかったなあ。環境のせいでも、なんでもなくて、僕自身の僕を解放できなかったんだと思う。関西でのライブで、最高だって思えたのは、あまりないかも。なぜなんだろう。って、その窮屈なバスの中で、考えた。

 言葉なのかもしれない。関西へ帰ると周りはみんな関西弁。自然と関西弁が戻ってくる。が、この10年あまり、ずっと関西弁での生活をしていなかった。関西弁を話すのは、まわりで、ひとりふたり、そして親と話す時だけ。ステージにあがって、話す時、迷いが生じた。関西弁で話すのか、いつものように話すのか。関西には、関西人のくせに、標準語(この言い方はきらいだけれど)を話す人を嫌う傾向がある。特に中途半端な、標準語を使う人は、なんかいけ好かぬやつというレッテルを張られるのだ。(笑)大阪へ帰ってきて、関西弁を久しぶりに話すのは、楽しい。それを楽しんでいるのだけれど、実は普段、ものごとを考えているときでさえ、もう関西弁では考えていない自分が、ステージに上がったときに、自分らしくそこに立とうとすれば、いつもの標準語で話す方が、自然なのだけれど、でも、さっきまで関西弁で話していたりするから、それに引きづられてしまう。そう、中途半端な感じになってしまう。そんなつまんないことで、、、と思うんだけれど、これが、パフォーマンスに響いていたんだと思う。プリムの音を発する時、普段の意識よりも、もっと襟を正した気持ちというか、ストイックなというか、そういうところへ意識を持っていかないと表現できないのだけれど、そんなつまらないことで、そこへ意識を持っていけなかったのだ。まだまだ、未熟。反省。

 そんな状態であっても、賞賛してくれる人たちがいてくれたことは、救いでした。僕らとしては、もっともっと、気持ちよくしてあげられたんだけど...ってすまない気持ちでいっぱいなんだけれどね。すべてのライブが100%満足、なんてことはないと思うけど、80点以上のライブをしていきたい。いや、欲を言えば、出てる音がどうとか、演奏がどうとか、関係なくて、その人がそこにいるだけでいいって言われるようなアーティストになることが出来たら...。死んでもいい。

次の日、用事が終わって大学時代に過ごした京都へ行った。授業が休講になったときに、よく行った三十三間堂。あのころのように、縁側で昼寝をした。夏の終わりの太陽、その陰での風はいい夢を見させてくれた。

05年夏は、よい夏でした。ありがとう。
by kkkr | 2005-09-02 13:35 | 音楽
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