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「僕のためにピアノを弾いてもらえないか?」

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「僕のためにピアノを弾いてもらえないか?」と電話した。

 なかなか、出口を見つけることが出来ない、the primroseの作品。いつだって、出口から出ることは出来そうにないのに、そこから出ることを躊躇して、さて、何年たったのだろう。発表するといいつつ、実行しない僕の新しい作品発表を今になっても、待っていてくれる人はいるのだろうかと思いながら、時々、心待ちにしていてくれる人がいることを知って、感謝すると同時に勇気づけられる。

 ほぼ出来上がった状態でストックされている作品たちの数々。それらと向き合う時、そのひとつひとつの重みは、これまでの曲よりずっとずっと重いものになっている。その曲が出来た時の想いや奇跡のようなものも、その後に積み重ねられたその曲への歴史も、日が経てば立つほど、大きなものに。これまでとは違った育まれ方をしたからだろうか、いつまでたっても、そのまま、出す気になれずにいた。こんなに大切だからこそ、最後に仕上げに特別な調味料を探し求めている...そんな感じなのです。

 w.o.yという曲。マイスペース(http://www.myspace.com/kgprimrose)にもアップしてもいるのだけれど、2005年11月にベーシックを録音している。4年の月日を経て、先日、ピアノの前に座り、湧き出る音を探した。ピアノの音が気持ちよくて溢れ出る。が...弾けない。僕のテクニックじゃとても弾けない...と。そんな時、ふと頭に過った人がいた。森君。
 
 音楽で生きて行く事を夢をして生きていた頃を終え、実際に音楽で生きていこうと手探りをし始めた頃に、ほんの短い間だったけれど、一緒にバンドで音を出した仲間のひとり、森俊之というミュージシャン。僕が、大学生で、彼が、まだ高校生だった。彼の、鍵盤への向かい方、鍵盤へ指を落す時のその軌跡は本当に美しかった。
 東京に出て来て、井の頭公園で歌っていた時、偶然再会。そして、2度目の再会は、彼のバンドThe SUN PAULOとのclub Asiaでの対バン。それから、何年たったのだろう。

 きっと彼なら、この曲に、大切にひとつひとつの音を落してくれると...。
プロデューサー、キーボーディストとして、スガシカオ、山崎まさよし、THE YELLOW MONKEY、椎名林檎、宇多田ヒカル...など、J_POP界での彼の活躍を知っているだけに、何日間か、躊躇しつつも、「僕のためにピアノを弾いてもらえないか?」と留守番電話に残した。そして、その夜、電話がかかって来た。「是非、やらしてくれ!」と。あの頃のままだった。嬉しかったよ。

 数日後、超多忙の中、仕事と仕事の合間の3時間という時間を見つけて来てくれた。僕の愛するピアノを弾くなり、「ええ音するなああああ」と言ってくれ、ピアノと彼の相性は相思相愛。曲を聞いてもらって、1テイク目で、心が震えた。やっぱり思っていた通りに、大切に大切に、音を落してくれる。2、3テイクほど、曲の展開などを把握してもらった後、本番。

 スピーカーに向かい、長く長く育まれたthe primroseの音の上に、彼が大切に、ひとつひとつ、落していく音に体が揺れ、心が鳴いた。

 これで、この曲は、これで大丈夫。確信を得ることが出来た。森君を始め、関わってくれた友人達に心からありがとうを。
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by kkkr | 2009-10-27 01:40 | 音楽
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